ビザジャーナル

2016-08-08

オーバーステイになってしまったら


オーバーステイになってしまったときの対応方法

まず、オーバーステイとはどのような状態でしょうか?

オーバーステイとは、在留期限を超えているにも関わらず、日本に滞在し続けている状態の事を言います。

ですから、入国時に不正に入国していて、最初から在留資格等が無かった場合は、ここで言うオーバーステイにはなりません。

そして、万が一オーバーステイになってしまったら、どうしたら良いでしょうか?

もし、一旦、日本から出国したいと考えている場合は、「出国命令」と言う制度を利用できるか検討します。

この「出国命令」制度を利用できるケースは、

  1. 速やかに日本から出国する意思をもって自ら入国管理官署に出頭したこと
  2. 不法残留(オーバーステイ)以外の退去強制事由に該当しないこと
  3. 入国後に窃盗罪等の所定の罪により懲役又は禁錮に処せられていないこと
  4. 過去に退去強制されたこと又は出国命令を受けて出国したことがないこと
  5. 速やかに日本から出国することが確実と見込まれること

この5つのすべてに該当する方のケースです。

上記1にある様に、出国する意思を持って自ら出頭したことが、第1の条件となっていますので、オーバーステイになっている方が上記2から5に該当すると考える場合は、

自ら出頭するべきでしょう。

そして「出国命令」制度を利用できる場合は、収容されることもなく、出国することができ、出国後、1年を経過すると上陸拒否事由にも該当しなくなります。

オーバーステイ

次に、日本に引き続き滞在したい場合は、「在留特別許可」が得られるかを検討します。

この場合、「在留特別許可」を許可の方向で検討する例として次の例が挙げられています。

①当該外国人が,日本人又は特別永住者の子で,他の法令違反がないな ど在留の状況に特段の問題がないと認められること

② 当該外国人が,日本人又は特別永住者と婚姻し,他の法令違反がない など在留の状況に特段の問題がないと認められること

③ 当該外国人が,本邦に長期間在住していて,退去強制事由に該当する 旨を地方入国管理官署に自ら申告し,かつ,他の法令違反がないなど在 留の状況に特段の問題がないと認められること

④ 当該外国人が,本邦で出生し10年以上にわたって本邦に在住してい る小中学校に在学している実子を同居した上で監護及び養育していて, 不法残留である旨を地方入国管理官署に自ら申告し,かつ当該外国人親 子が他の法令違反がないなどの在留の状況に特段の問題がないと認めら れること

この様な場合は、「在留特別許可」の可能性が考えられます。対応方法を慎重に検討した上、自主出頭を考えると良いでしょう。

自主出頭をした場合、「在留特別許可」の判断をする上で、プラスに斟酌されます。加えて、仮放免の許可を受け収容されずに手続きを進める可能性が高くなります。

もし、オーバーステイになってしまった場合、そのまま放置していても、不法滞在状態は永遠に解消されません。

オーバーステイになってしまっている外国人の方には、「出国命令」を利用して一旦出国するのか、「在留特別許可」を得て適法に在留資格を取得して、日本で安心して生活できる状態にするのか、何らかの手続きを取って頂けたらと思います。

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