ビザジャーナル
2024-03-21
在留特別許可に係るガイドラインが見直されます
入管法改正を受け、「在留特別許可に関するガイドライン」が2024年3月に改訂されます。
「在留特別許可に関するガイドライン」は、法的な基準や条件を明確にし、在留特別許可の申請手続きの透明性を高めることを目的としています。
在留特別許可とは、本来であれば日本からの退去を命じられるべき外国人に対して、例外的に日本に滞在を許可する制度です。
この許可は、法務大臣の広範な裁量に基づいており、各個人の事情に応じて慎重に判断されます。
ガイドラインには、在留特別許可の判断基準として考慮される事項が具体的に示されています。
これには、申請者の在留を希望する理由、家族関係、素行、日本に入国した経緯、日本での在留期間とその法的地位、退去強制の理由となった事実、人道上の配慮が必要な状況、そして国内外の諸情勢などが含まれます。
積極的に評価される要素としては、日本人や特別永住者との家族関係、地域社会への貢献、法令の遵守、日本で必要とされる治療を受けている場合などが挙げられます。これらの要素は、申請者が日本社会においてポジティブな役割を果たしていることを示すものとして評価されます。
一方で、消極的に評価される要素には、一定の前科がある場合や、退去強制事由に該当する場合、反社会的行為、不法滞在の期間が長いこと、虚偽の申告を行った場合などが含まれます。これらの要素は、申請者が日本の法秩序や社会秩序にとって悪影響を及ぼす可能性があると見なされるため、ネガティブに評価されます。
このガイドラインは、在留特別許可の申請手続きにおける判断の透明性を高め、申請者や関係者が理解しやすくすることを目的としています。
外国人の方々が日本での生活を円滑に進めるためには、これらの基準や条件を理解し、適切に対応することが重要です。
項目 | 内容 |
---|---|
ガイドラインの位置付け | 改正法により在留特別許可の申請手続が創設。これにより、考慮事情が法律上明確に。 在留特別許可の判断透明性を高めるため、ガイドライン策定・改定。 |
在留特別許可の性質 | 例外的・恩恵的な措置であり、法務大臣の広範な裁量に基づく。 |
考慮事情 | 在留を希望する理由、家族関係、素行、本邦入国経緯、在留期間と法的地位、退去強制理由、人道上の配慮、内外の諸情勢などを総合的に考慮。 |
積極要素 | 日本人や特別永住者との家族関係、社会への貢献、法令遵守、地域社会との結びつき、本邦での治療必要性など。 |
消極要素 | 一定の前科を有する者、一定の退去強制事由に該当する者、反社会的行為、不法滞在期間の長さ、虚偽申告など。 |
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