高度専門職の「研究実績」加点

Q:日本企業で働いている外国人です。今は「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で滞在していますが、転職により年収が大幅にアップしたこともあり、「高度専門職1号ロ」への変更を検討しています。
ポイント計算表を見たところ、特許があれば加点されるとのことで、ぜひこれを活用したいと考えています。

というのも、大学院生のときに在籍していた研究室で提携先企業と共同研究をし、その成果について特許を取得したからです。ただ日本では特許出願をしておらず、特許を取れたのは本国だけです。
このような場合も研究実績(特許の発明)として加点してもらえるのでしょうか?

A:加点対象になり得ます。
研究実績にある「特許の発明」は、日本の特許に限定されるものではありません。
そのため日本以外の国であっても、登録になった特許であれば加点の対象になります。

但し以下の①、②の両方を満たしている場合のみ加点対象となることにご留意下さい。
①対象者(申請人)が「発明者」であること
②「登録」された特許であること

よって今回のご質問の場合、本国で特許を取得していたとしても、質問者が発明者でない場合は加点対象にはなりません(①を満たさない)。
また登録になっていない特許、即ち出願中のもの、登録できなかったものは加点対象にはなりません(②を満たさない)。

”技術”と“技能”の境界とは ~その1~

Q:当社は精密部品メーカーです。人材派遣会社から紹介された外国籍人材が非常に優秀で、ぜひとも採用したいと考えています。
採用後は「品質管理部」に所属してもらい、主として品質管理業務を行ってもらう予定です。
ただ品質管理部は工場内にあり、現場を回ることもあります。
このような業務では「技術・人文知識・国際業務」の在留資格は取れないのでしょうか?

A:どのような「管理」業務に従事するのかによります。
例えば、生産ラインの品質管理の仕組みを作り(例:QC七つ道具の導入など)、これを管理する業務であれば、技術的な専門性(例えば機械工学の知識等)を発揮できるものとみなされるため、「技術・人文知識・国際業務」の対象になると考えられます。
一方、工場で生産された部品を現場で目視検査する業務の場合、技術的な専門性を発揮できないと判断されます。そのため、この場合は「技術・人文知識・国際業務」ではなく「技能実習」に該当します。

「品質管理」と一口に言ってもその業務内容は様々です。実際にどのような業務を担当してもらうのか、を主眼に検討していく必要があります。

「高度専門職1号」の在留資格保有者を中途採用する場合の留意点

Q:外国籍社員の中途採用を積極的に行っています。
中途採用にあたっては、対象者の現在保有している在留資格を確認し、適宜必要な手続を行っています。
これまでは「技術・人文知識・国際業務」を保有している方ばかりでしたが、今回の対象者の中に「高度専門職1号ロ」を保有している方が含まれていました。
この場合、何か特別な手続を行う必要があるのでしょうか?

A:在留資格の変更(高度専門職1号から高度専門職1号への変更)手続が必要になります。
「高度専門職1号ロ」の在留資格を受ける際、パスポートに「指定書」というものが貼付されます。
この指定書には、「高度専門職1号ロ」で活動(就労)できる機関(企業)が記載されています。
逆に言えば、指定書に記載されている機関(企業)以外では、高度専門職1号ロの活動を行うことはできません

そのため、転職等で勤務先が変わる場合、指定書の変更手続、即ち高度専門職1号から高度専門職1号への在留資格変更許可申請を行い、許可を受ける必要があります。
変更が許可されると、新たな勤務先の名称が記載された指定書が発行されます。
変更許可申請自体は本人が行う必要がありますが、申請にあたっては、転職先で用意しなければならない書類も複数あります。
また変更許可を受けるまでは新たな勤務先での就労はNGですので、変更申請の時期と中途入社の時期には十分にご注意下さい。

 

 

在留資格「高度専門職」が受けられる優遇措置とは

在留資格「高度専門職」の方が受けられる優遇

高度人材外国人の受入れの促進等を図るため、在留資格「高度専門職(1号イロハ)」及び「高度専門職2号」で在留している方には様々な優遇措置が取られています。

「高度専門職」の方が受けられる優遇措置とは?

1.複合的な活動が許容されます

例えば、大学での研究活動(主な活動)と併せて、主な活動と関連する事業を経営する活動を行うなど、複数の在留資格にまたがるような活動が許容されます。

2.在留期間が5年又は無期限

「高度専門職(1号イロハ)」の方は在留期間が5年となります。又「高度専門職2号」の方は在留期限が無期限となります。

3.永住許可申請までの期間が短くなります

通常永住許可申請をするには、日本に10年以上継続して在留している必要がありますが、

「高度専門職」の在留資格をもって在留する方については、この10年以上継続在留の要件が、3年又は1年に短縮されます。

4.配偶者の就労が認められます

「高度専門職」の在留資格をもって在留する方の配偶者は、学歴や職歴等の要件を満たさない場合でも、時間制限の無い「技術・人文知識・国際業務」等に該当する就労活動をすることが可能です。

この場合は、「家族滞在」ではなく「特定活動」の在留資格を取得する必要があり、「高度専門職」の方と同居をする必要があります。

5.一定の要件の下で親の呼び寄せが許されます

①「高度専門職」で在留する方、又はその配偶者の7歳未満の子を養育する場合

②「高度専門職」で在留する方の妊娠中の妻又は妊娠中の「高度専門職」で在留する方の介助、家事などの支援を行う場合

などについては一定要件下で親の入国・在留が認められます。

6.一定の要件の下で家事使用人の帯同が認められます

①外国で雇用していた家事使用人を引き続き雇用する場合

②それ以外の家事使用人を雇用する場合

この①②に分けた要件が設定されています。

行政法人シンシアインターナショナルでは、高度専門職への在留資格の変更や、高度専門職の方の親呼び寄せなどのご相談にも対応しております。

 

 

 

優遇される在留資格「高度専門職」

優遇される在留資格「高度専門職」

優秀な人材をの受け入れ促進等を図るため、様々な優遇特典のある在留資格「高度専門職」が創設されてから、平成30年4月で3年が経過しました。

最近この「高度専門職」に関するご相談が増えてきているので、「高度専門職」についてご説明します。

在留資格「高度専門職」は、4つに区分されており、それぞれ、別の在留資格として扱われています。

一つ目は「高度専門職1号イ」

「高度専門職1号イ」の在留資格の方が行う主な活動は、特定の機関(大学や企業等)との契約に基づいて行う研究、研究の指導又は教育をする活動です。

典型的な活動として、大学教授や研究者などがこの在留資格に該当します。

二つ目は「高度専門職1号ロ」

「高度専門職1号ロ」の在留資格の方が行う主な活動は、特定の機関(企業等)との契約に基づいて行う専門的な知識又は技術を要する業務に従事する活動です。

典型的な活動としては、専門的な知識を活かし企業で相当額の給与を得て方や、医師、弁護士などがこの在留資格に該当します。

三つ目は「高度専門職1号ハ」

「高度専門職1号ハ」の在留資格の方が行う主な活動は、相当規模の企業の経営者や、管理者等が、経営や管理活動に従事する活動です。

典型的な活動としては、相当規模の企業の経営者や、管理職で、相当額の報酬を得ている方などがこの在留資格に該当します。

上記3つの在留資格「高度専門職1号イロハ」の在留期間は5年が一律で付与されます。

四つ目は「高度専門職2号」

上記の「高度専門職1号イロハ」(高度人材外国人としての在留資格「特定活動」も含む)の在留資格をもって3年以上日本に在留し活動を行っていた方が、「高度専門職2号」に在留資格変更することが出来ます。

なので、「高度専門職1号」(高度人材外国人としての在留資格「特定活動」も含む)を経由せずにいきなり「高度専門職2号」の在留資格を取得することは出来ません。

「高度専門職2号」の在留期間は無期限となるため、在留期間更新許可申請が不要となります。

「高度専門職1号イロハ」「高度専門職2号」に与えられる優遇特典とは

 ①複合的な在留活動が許容されます。

通常、外国人は、許可を受けた「在留資格」で認められている活動しか出来ません。

しかし、「高度専門職」の在留資格を持って在留している外国人は、複合的な活動が認められています。

例えば、大学での研究活動と併せて関連する事業を経営する活動を行うなど、複数の在留資格にまたがるような活動を行うことが出来ます。

(在留資格「高度専門職」以外の就労資格の場合、例えば在留資格「研究」をもっている方が、在留資格「研究」で認められる研究活動と、在留資格「経営・管理」で認められる経営活動を同時に行うことは認められていません。)

 ②在留歴に係る永住許可要件の緩和

永住許可を受ける為には、原則として引き続き10年以上日本に在留していることが求められています。

しかし「高度専門職」の在留資格を持って在留する外国人や、高度人材外国人については、この原則10年以上の要件が大幅に緩和され、最短1年の在留歴で原則10年の要件を満たすことが出来ます。

 ③配偶者の就労が可能

「高度専門職」の在留資格をもって在留する方の配偶者は、在留資格「研究」「教育」「技術・人文知識・国際業務」「興行」(「興行」は一部)に該当する活動を行おうとする場合には、

一定の要件のもと当該活動に関する学歴や職歴等に関係なく在留資格「特定活動」を得て時間制限無く就労することが可能となります。

 ④一定要件の下での親の帯同

「高度専門職」の在留資格で在留する者又はその配偶者の7歳未満の子を養育する場合か、「高度専門職」の在留資格で在留する者の妊娠中の配偶者又は、「高度専門職」の方が妊娠中でその介助等を行う場合は、一定の要件のもとで、「高度専門職」の方又はその配偶者の親の入国・在留が認められています。

その一定要件とは

1、「高度専門職」で在留する方の世帯年収(配偶者の収入含む)が800万円以上

2、「高度専門職」で在留する方と、呼び寄せる親が同居すること

3、「高度専門職」で在留する方又はその配偶者のどちらか一方の親に限ること

 ⑤一定要件の下での家事使用人の帯同

「高度専門職」で在留する外国人については、一定の要件の下で外国人の家事使用人を帯同することが認められています。

この要件についての詳細はまたの機会に。

 ⑥入国・在留手続きの優先処理

「高度専門職」の方の入国・在留手続きは、他の在留資格より優先処理されます。

 ⑦「高度専門職2号」のみの優遇

「高度専門職1号イロハ」の活動と併せてほぼ全ての就労資格の活動を行うことが出来ます。

「高度専門職1号イロハ」の活動と併せて、就労に関する在留資格で認められるほぼ全ての活動を行うことが出来ます。

 

在留資格「高度専門職」に関するご相談は、ビザ専門シンシアインターナショナルまでご相談下さい。

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高度人材(高度専門職)のポイント(年収・年齢等)減少について

Q 高度専門職の在留資格には、メリットも多いですが、ポイントを計算するにあたり、年齢、報酬などが変動します。
たとえば、入国時には年収が1000万円でも、その後、年収が下がる場合もあると思いますが、その結果、ポイントが70点に届かない場合は、「高度専門職」としての在留はできないのでしょうか。

A 高度人材(高度専門職)としての許可を受けるためには、添付のポイント表で70点以上でなければなりません。しかし、在留中、常に70点以上をキープすることまでは求められていないので、年収が下がったり、年齢があがってポイントが代わったとしても、直ちに在留が認められなくなるわけではありません。

ただ、在留資格更新時に、いまの状態でポイントを計算してみて、70点に満たない場合は、高度専門職の更新許可を受けることができなくなります。

在留資格・ビザ・海外法務労務の行政書士等の専門家集団シンシアインターナショナル

高度人材(高度専門職)への変更を受けるには?

Q 現在「技術・人文知識・国際業務」等、「高度専門職」以外の在留資格で在留しています。高度専門職になると、親を呼べる等優遇(メリット)があるので、変更をしたいのですが、変更をすることができますか。また、どのような優遇がありますか。

A 現在高度専門職以外の在留資格で在留している方については、「高度専門職1号イ・ロ・ハのいずれかに該当するのであれば、在留資格変更許可申請を行うことができます。就労の内容が高度人材としての活動にあたるかどうか、「ポイント計算表」の結果が70点に達するかどうか、これまでの在留状況等の審査を経て、すべて満たしているとなれば、高度専門職へ在留資格を変更することが可能です。

優遇については、研究をしながら企業の経営をする等、複合的な活動をすることが可能です。また、「5年」の在留資格が付与され、入管が審査の優先処理を行うとされています。そして、所定の要件を満たす必要がありますが、親を呼び寄せたり、家事使用人を呼び寄せることが認められます。

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日本版高度外国人材グリーンカード(永住許可の改正案)

現行法では、永住の在留資格を取得するには、高度人材の方の場合「5年」の在留期間が必要ですが(通常は「10年」の継続在留が必要なところ、高度人材の方には優遇があります)、今後、高度な人材を日本に呼び込むために、「日本版高度外国人材グリーンカード」として、条件付で、最短「1年」で永住許可申請が可能となる改正案が出されており、年度内に実現をめざすとのことです。改正案では、高度人材の指標となる「ポイント制」のポイントが合計70点以上の方々は「3年」そして、合計80点以上の方々は「1年」の継続在留があれば、在留期間に関し、永住許可の要件を満たすとされています。
(※「1年」「3年」のそれぞれの継続在留の起算点のときに、ポイントが「80点」「70点」以上であったことも要件の一つとされています。)
また、通常の永住の要件としての、素行が善良であること、将来において安定した生活ができること、日本国の利益となること等も総合的に判断されます。

高度人材(高度専門職)への在留資格変更が可能かどうか、ポイント計算表を用いて確認されたい方は、お問い合わせください。

※2017/2/16まで「永住許可に関するガイドライン」及び「「我が国への貢献」に関するガイドライン」の一部改正に関する意見募集をしています。

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