「育成就労制度」の転籍要件緩和へ?

自民党の外国人労働者等特別委員会は、技能実習の代わりとなる在留資格「育成就労」制度の創設に向けた政府方針案を了承しました。
この新制度では、職場変更(転籍)の制限期間を分野ごとに「1~2年」で設定できるようになります(現行は、3年間の転籍禁止)。
また、転籍時の日本語能力要件は「A1~A2」レベルとし、悪質なブローカーによる職業紹介は禁止されます。
政府は、今月中にこの方針を閣僚会議で決定し、関連法案を今国会に提出する予定です。

技能実習制度の見直し案 政府提言へ

2023年11月24日(金)、技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議(第16回)が開催され、
・技能実習制度の発展的解消
・人材確保と育成を目的とした「育成就労制度」の創設
以上2つの提言を盛り込んだ最終案が取りまとめられました。

「育成就労制度」は、未熟練の外国人材を、特定技能1号に移行できるレベルにまで育成することを目的とするものです。
所定の要件を満たせば職場の転籍も可能であり、技能実習制度よりも柔軟な制度となることが予想されます。

詳細を知りたい方は、こちらをご参照ください。

技能実習2号移行対象の拡充

2023年10月31日から、以下の職種・作業が技能実習2号移行対象に加わりました。
なお、金属熱処理業のみ、3号まで実施可能(最長5年間)です。

こちらも併せてご参照ください。

技能実習制度解消-新たな制度創設へ-

2023年10月18日に行われた「技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議(第12回)」において、政府への最終報告書案がまとめられました。以下、その概要を説明します。

1.技能実習制度の改革
 上記報告書案では、”現行の技能実習制度の発展的な解消”と”新たな制度の創設”を提言しています。

2.新制度の創設
(1)概要
・新しい制度は、特定技能1号への移行に向けた人材育成を目的とするもの。
・在留期間は3年。期間満了後、所定の要件を満たせば、特定技能1号に移行できる。
・新たな制度による就労開始前に、日本語能力A1相当以上の試験(日本語能力試験N5等)に合格するか、入国直後に認定日本語教育機関等における相当の日本語講習を受講する必要がある。
※後者の場合、1年目終了までに試験に合格している必要がある。
・家族帯同は不可。

(2)受入対象分野の限定
 特定技能制度の設定対象分野(特定産業分野)内に限定。
※特定産業分野内でも、国内での就労を通じた人材育成になじまない分野は対象外。

(3)従事業務の範囲
  特定技能の業務区分と同一の範囲にある業務に従事できる。

(4)人材育成・評価
・上記業務区分の中から、『修得すべき主たる技能』を定め、育成・評価を行う。
・特定技能1号に移行するためには、以下の①及び②の両方に合格しなければならない。
 ① 日本語能力A2相当以上の試験(日本語能力試験N4等、ただし、当分の間は、当該試験合格に代えて、認定日本語教育機関等における相当な講習の受講をした場合も含む)
 ②技能検定等または特定技能1号評価試験
※特定技能1号への移行に必要な試験等に合格できなかった者であっても、同一の受入れ企業等で就労を継続する場合に限り、再受験に必要な範囲で最長1年の在留継続が認められる。

(5)受入れ見込数の設定
 受入れ分野ごとに受入れ見込数を設定し、これを受入れの上限数として運用する。

(6)転籍可能
  同一の受け入れ企業等での就労期間が1年を超えた場合であって、
 ①技能検定(基礎級)等に合格
 ②日本語能力A1相当以上の試験(日本語能力試験N5等)に合格
している場合には、本人の移行により転籍することができる。
※転籍できる範囲は、転籍前に就労していた分野と同一分野内に限られる。

(7)その他
 育成終了前に帰国した者については、新たな制度での通算在留期間が2年以下の場合に限り、異なる分野での育成を目的とした再度の入国(新たな制度による)を認める。

技能実習2号に林業職種追加へ

厚生労働省は、技能実習2号及び3号への移行対象職種に「林業職種」(育林・素材生産作業)を追加する方針であることを発表しました。
今後は、厚生労働省及び出入国在留管理庁において、省令の改正案に係るパブリックコメントを実施し、その結果を踏まえて議論審査基準案や技能実習評価試験案等について議論が行われる見込みです。

シンシアインターナショナルでは、技能実習の在留資格諸申請についても対応しております。
どうぞお気軽にお問い合わせください。

技能実習制度運用要領が一部改正されました

令和5年4月1日付けで、技能実習制度運用要領の一部が改正されました。ポイントは、以下の通りです。

1.技能実習計画関係
(1)「常勤職員等である旨の誓約書」を提出すれば、「技能実習責任者、技能実習指導員、生活指導員の常勤性が確認できる書類」の提出は原則不要となりました。
(2)技能実習計画認定申請のときに求められていた「技能実習期間中の待遇に関する重要事項説明書」の提出は、不要となりました(作成は必要です。実習実施者が保管します。)
(3)技能実習を中断した後に再開する際の手続が変更となりました。
・技能実習計画の変更認定手続により行えることとなりました(従来の新規の認定は不要)。
・ 技能実習を中断した後に再開する場合には、「中断した理由及び再開するに至った経緯等を記載した理由書(様式自由)を提出する必要があります。
・ 妊娠、出産等を理由に技能実習生が帰国することを希望した場合には、「妊娠等に関連した技能実習期間満了前の帰国についての申告書」を作成し、保管する必要があります。

2.監理団体許可申請関係
  監理団体許可申請において、財産的基礎に関する書類として「法人の事業に係る出入金が適正に行われているか確認できるもの」を提出しなければならなくなりました。

3.優良な実習実施者及び監理団体の基準関係
(1)「優良な実習実施者」に関する基準について、考え方が追記されました。
・ 技能実習生の実技試験の合格率の計算方法において、やむを得ない不受検者に当たらない例。
・ 技能実習生の昇給率において、直近の技能実習事業年度に対象者がいない場合の取扱い。
(2)「優良な監理団体」に関する基準について、考え方が追記されました。
・ 直近過去3年以内に適正な実習監理を行っていなかったことを理由として改善命令を受けたことがある場合、項目①Ⅰは加点対象として認められません。
・ 直近過去3年以内に技能実習生からの相談に適切に応じなかったことなどを理由として改善命令を受けたことがある場合、項目④Ⅰは加点対象として認められません。
・ 地域社会との共生に関する具体例等が追記されました。

4.監理団体の業務の実施に関するもの
(1)監査、訪問指導の頻度における起算月の考え方を記載しました。
(2)監理団体と雇用契約がない者を作成指導者として、技能実習計画の作成指導を行わせた場合、名義貸しに該当するおそれがあることを記載しました。
(3)帰国旅費の負担及び「必要な措置」に関する考え方を追記しました。
・監理団体が負担する帰国旅費には、技能実習生が出発する空港までの移動費が含まれます。
・帰国のためのPCR検査費用について、技能実習生に費用の負担が困難な事情がある場合、「必要な措置」の一環として、監理団体が負担する必要があります。
(4)技能実習生からの相談体制について、技能実習を行っている時間帯のみならず、夜間、休日にも適切に相談応需体制を整備する必要があることを追記しました。
(5) 令和5年6月以降、監理団体の業務の運営に係る規程は、原則、インターネットにより公表する必要があることを追記しました。
(6)監理費を預託させた場合の取扱いについて、預託させた金銭から監理費として精算した時点が徴収時点となり、預託額が監理費として精算(徴収)した額を上回った場合、それ以降の預託額の減額等により実習実施者に返還せずに他の用途に費消した場合には、法律で禁止されている手数料又は報酬を受けたものと見なされる場合があることを追記しました。
(7)監理事業の業務を委託する際には、委託の範囲を明確に定め、契約書等による書面での契約が望まれることを追記しました。

6.様式の変更
(1)技能実習計画認定申請に係る提出書類が変更され、一覧・確認表が更新されました。
なお、一部の書類に関しては、過去の申請又は届出時から内容に変更がない場合、当該書類を提出した日または申請番号(認定番号)を明示することで、提出を省略することができます。
(2)監理団体の許可申請の添付書類一覧表が更新されました。

詳細は、こちらをご参照ください。

技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議(第1回)

2022年12月14日に技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議(第1回)が開催されました。
こちらから議事要旨を見ることができます。

外国人技能実習機構の組織変更について

外国人技能実習機構の本部組織の一部が、令和4年4月1日から以下の通り変更されました。

①技能実習部
認定課・・・技能実習計画認定に関する各種申請・届出、技能検定試験等の受検手続支援、技能実習制度の職種の追加などに関することを担当
審査課・・・監理団体許可申請・有効期間更新申請・事業区分変更申請、変更届出、事業報告などに関することを担当

指導援助部
指導課・・・監理団体及び実習実施者に対する検査などに関することを担当
援助課・・・母国語相談、実習先変更支援サイト、技能実習生手帳の追加配布などに関することを担当

詳細は、こちらを併せてご参照下さい。

技能実習を最長の5年行うために(監理団体)

平成29年11月に新しく技能実習法が施行されました。

そして、技能実習の最長期間が3年から5年まで伸長されました。

この最長5年の技能実習を行うための要件の一つに、

団体監理型技能実習を監理する監理団体が優良な監理団体として一般監理事業の許可を受けている必要があります。

そして、この一般監理事業の許可を受ける為には、

〇技能実習の実施状況の監査その他の業務を行う体制(講習の受講やマニュアルの配布など)

〇技能等の習得等に係る実績(技能検定の合格率等)

〇法令違反・問題の発生状況(改善命令や失踪、不正等)

〇相談支援体制(相談、受入れ体制等)

〇地域社会との共生(日本語教育や地域社会との交流等)

の項目の実施状況や実績などがポイント計算され、120点満点で72点以上のポイントが得る必要があります。(現在は猶予期間の為110点満点で66点)

このポイントをクリアするためには、上記の通り、優良な監理団体としての監理体制の整備がとても大事になります。

行政書士法人シンシアインターナショナルは外国人の在留資格を専門としており、技能実習にかかわる監理団体の許可、技能実習計画の認定、その他各種届出や報告等、

技能実習を適正かつ円滑に進めて行くための必要なアドバイスもさせて頂いております。

技能実習 入国後講習

技能実習制度の入国後講習

団体監理型技能実習を行う場合、入国後講習は監理団体が実施しなければなりません。

入国後講習の科目

(1)日本語 (2)日本での生活一般に関する知識 (3)出入国又は労働に関する法令の規定に違反していることを知ったときの対応方法その他技能実習生の法的保護に必要な情報(4)日本での円滑な技能等の修得等に資する知識

の4科目が必須科目となります。この4科目のうち(3)の「出入国又は労働に関する法令の規定に違反していることを知ったときの対応方法その他技能実習生の法的保護に必要な情報」の科目は、実習実施者又は監理団体の役職員が講師になることは出来ず、出入国関連法令等に精通した行政書士等専門的な知識を有する者が講師にあたる必要があります。

入国後講習の時間数

入国後講習の時間数は、入国前講習を実施した場合は、第一号技能実習の総時間数の12分の1以上の講習をする必要があります。

そして、各科目の時間配分は、実習生の個々の能力や、技能実習等を修得するために必要な知識の程度によって、適宜定めることとなっています。

しかし(3)の「出入国又は労働に関する法令の規定に違反していることを知ったときの対応方法その他技能実習生の法的保護に必要な情報」の科目については、「技能実習法令」、「入管法令」、「労働関係法令」、「その他法的保護に必要な情報」の4つを各2時間づつの合計8時間の講習を実施することが必要とされています。

シンシアインターナショナルでは、技能実習法令、入管法令の専門家として(3)の「出入国又は労働に関する法令の規定に違反していることを知ったときの対応方法その他技能実習生の法的保護に必要な情報」を中心とした講師にも対応しております。

入国後講習講師のご依頼は、下記のお問合せフォームからご連絡下さい。